2011年4月28日木曜日

福島原発汚染水処理に対するウクライナ専門家からの警告

私は、専門家でないので、評価できませんが、
チェルノブイリで実績のある、有名な科学者からの警告です。
興味のある方は、参考にしてみてください。

1. 福島の原発では中性子の減速材としてグラファイトをもちいるチェルノブイリの場合と異なり超高純度水が用いられ同時にこの水はこの炉の熱媒体であります。

原子炉で使用される水は超高純度水でなければなりません、それは水中に不純物、例えば解けた塩分の残りがある場合これらの不純物の原子は核分裂で発生する高速中性子の照射を受けると放射性同位元素となるからです。水の分子自体は放射性物質とはなりません。水の放射性は水中の放射性不純物の存在に依存します。

超高純度水は蒸留水をさらにイオン交換樹脂で精製して作ります。私はノボシビルスクの核物理研究所で超高純度水を使用する仕事をし、その後ボルガドンスク市の「アトムマシ」工場でそのような水を使った実験を行いましたので、この技術については十分な知識があります。稼働している核反応炉では反応炉及び熱交換機を循環する超高純度水を常時浄化精製しています。この浄化精製もイオン交換樹脂で行います。

イオン交換樹脂は合成有機ポリマーで通常米粒大の固体粒の形で納入されます。この粒状の物が核反応炉の閉じた超高純度水循環システムに接続される特殊な容器-カセットに詰め込まれます。水中に溶け込んだ不純物のイオンの除去はイオン交換樹脂中に溶液イオンとの交換反応ができる特別に導入された機能イオン発生基があり、それにより行われます。その際、溶液イオンは樹脂中に残り、樹脂からは無害な融解可能な物質あるいは気体状物質が水中へ入ります。

純化される水中からの有害イオンで樹脂が飽和した後、この樹脂の入ったカートリッジを取り外し通常は化学再生処理に送ります。しかしそれは非放射性不純物の場合です。水の放射性不純物除去処理の場合、再生するより放射能墓地に埋設する方が簡単です。

フランスのAREVA社は核反応炉の高純度水純化および精製システムのかんはつおよび製造を昔から成功裏に行っています。核反応炉の高純度水精製システム以外にこの会社はイオン交換樹脂による水浄化のたんめの他のフィルターも開発しました。現在、この会社は福島第一原発の事故汚染水を同社が開発したイオン交換樹脂をベースとした浄水装置を用いて浄化することを日本に提案しています。AREVA社は古くから日本の原発と関係がありますので、他社に比べて福島第一原発の汚染水除染競争を勝ち取りやすい立場にあります。

しかしながら、日本がAREVA社の強引な決定を受け入れるならば、日本は福島第一原発の汚染水のこの事件において3回目の大きな取り返しの付かなくなる過ちを犯すことになります。

1回目の過ちはタンカーに貯めた放射能水を海に放水したことです、放射能水を貯めるために第2のタンカーを準備せずにです。

2回目の過ちは福島の海岸で水から核種を吸収する吸着パウダーを散布したことです。東京大学金沢教授が開発したこのパウダーは海底に放射性汚泥として残り海と魚業にとって大きな脅威となります。後で海底のこの放射性汚泥を清掃することは海水の核種除染より困難となります。パウダーを散布するのではなく、この金沢パウダーの入ったカートリッジに海水を通すべきでした。

そして、貴方達は今三回目の宿命的な過ちを犯そうとしています、すなわちAREVA社のイオン交換樹脂で放射性水を浄化しようとしています。もちろん、樹脂は水中の核種を全て吸収します。ところが、イオン交換樹脂の特異性は水からまず最初に食塩NaClを吸収します。したがって、イオン交換樹脂は海水から核種を除去するためには余り役に立ちません。樹脂はまず最初に食塩のイオンにより飽和してしまい、核種の除染は少なくなります。したがって、イオン交換樹脂の消費量は膨大となります。この樹脂の価格はかなり高価です。

大量の福島原発の高放射能汚染水の除染用にイオン交換樹脂を使用することの最も恐ろしい結果は、貴方が後で核種で飽和した樹脂を含む大量のカートリッジの始末に困ることです。現在、我々の地球にはそのように多量のカートリッジを受け入れることのできる放射性廃棄物の保管場所は有りません。したがって、日本は核種で飽和したイオン交換樹脂を含むカートリッジを倉庫に積んでおくか領土内で埋設処理するしかありません。全ての有機樹脂はバクテリアに食べられて破損します。これらのバクテリアはカートリッジに侵入し地域の環境に放射能をまき散らします。日本には新しい問題が発生します。

2. イオン交換樹脂と異なり私の懸濁液は水からアルカリ金属、すなわちナトリウム、マグネシウム、カリウムおよびカルシュームイオン以外は全て吸収します。そのような性質が無かったら、私はこの懸濁液を海水淡水化用としてとっくにサウジアラビアにオファーして居たでしょう。現在まで、私はこの懸濁液のこの特異性を欠点と考えていました。ところが、福島の事件後、私はこの懸濁液が海水から核種を除去する最良の手段であることを理解しました。しかも、この懸濁液の原価はイオン交換樹種の100分の1です。

しかしながら、この場合のその長所は値段ではありません、有機不純物が全く含まれていないことです。懸濁液は高分散酸化鉄粒子と水からなり、水中で粒子が懸濁した状態にあります。したがって、埋設処理後に放射性同位元素を含む懸濁液沈殿物のバクテリアによる浸食はあり得ません。懸濁液沈殿物は、我々が客先に納入した大部分の装置で行ったように懸濁液により浄化された水槽で沈殿させ、続いて加圧濾過機あるいは真空フィルターでろ過分離出来ます。しかしながら、放射性沈殿物を水から分離するためには連続動作方式の遠心分離機を使用する方がより良い。この技術も我々は牛乳分離用に乳牛農場で使用されている標準の遠心分離機をこの目的の為に適用させることによりチェルカスク市の科学生産合同「ロートル」で成功裏に試している。

1 件のコメント:

  1. こんにちは、
    大変興味深い情報発信ありがとうございます。
    ご協力できる事があるかもしれません。
    一度ご連絡いただければ幸いです。
    sagami99アットマークyahoo.co.jp

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